洗濯と読書の日々

インドネシア在住50代主婦 7人家族 猫6匹

看護師さんも負けてはいない

インドネシアのお医者さんはすごいですねぇ!という感想を皆様からいただきまして、じゃぁ、看護師さんはどうなんですか?と聞かれました。

はっきりいって、看護師さんはただのお姉ちゃんです。
とお答えしましたが、一人すごい看護師さんを思い出したのでご紹介します。

弟五子妊娠九ヶ月目、予定日より一ヶ月早かったのですがお腹が痛くなりまた。
「えっ、まさか陣痛!?」半信半疑でしたが、腹痛は時間を追うごとに強くなります。

私はすべて帝王切開だったので(インドネシアの医者はなんでも切りたがる)、
陣痛の感覚がいまいちよくわかりません。

それでも耐えられない痛みに病院へと駆けつけました。
そこでエコーで診てみると、陣痛ではなく、片方の卵巣腫瘍がみつかりそれがねじれて激しい痛みを起こしているとの事でした。

私、痛みにはめっぽう強いんですけど、この時ばかりは唸りましたね。
「う~!あぁ~!ぐぅぇ~!お゛~!」自然と声が出てしまうほどです。

「どうします?すこし早いけど切りますか?」
予定日一ヶ月前に赤子を取り出して大丈夫なのか!?
今考えると重要な選択をいとも簡単にきいてくる医者。

私もあまりの痛さに耐えられず、
「切ってください!今すぐ!」
九ヶ月も腹の中にいたんだ、だいたい育っているだろうと安易な発想の私も私ですが。

それで緊急帝王切開となり出産卵巣腫瘍の摘出、ついでに卵管切除の避妊も抜かりなく行い、無事手術は終了しました。

初めて生まれた女の子で、私や家族の喜びは語れ尽くせぬものがありました。
出すもの出して、取る物取った私は痛みからも開放され、幸せな気分に浸っていました。

しばらくすると、ある看護師さんが透明のビニール袋に入れたものを持ってやってきました。
摘出した私の卵巣腫瘍です。
そんなもの、透明ビニールに入れて欲しくないですよね。気持ち悪いでしょ。
そして「ハイ」と私に渡してくれました。

「えっ、これどうするんですか?」そんなもの返してもらっても、と思ったのできいてみました。
「さぁ~好きなように処分してください」
とその看護師さんは言いました。
インドネシアでは出産後の胎盤を土に埋める習慣がある事を思い出しました。
「じゃぁ、胎盤と一緒に土に埋めていいですかね?」と聞くと
「いいんじゃないですか」とのこと。

ですからその卵巣はきっちり胎盤と一緒に埋めてしまいました。

その数日後、手術をした医師が回診にやってきました。
「このあいだ渡した卵巣の病理解剖結果でたかい?」と聞きます。
「えっ・・・?えっ・・・・卵巣って、あの取り出した卵巣ですか?あれ、看護師さんに聞いたら埋めていいって言ったので、埋めちゃいましたけど・・・・・」

医師は絶句。私に文句を言える筋合いでもないので、ブツブツ文句を言いながら帰っていきました。

やっぱりあの卵巣は病理解剖に回してくれという意味で私に返してよこしたのでしょう。
インドネシアではなんでも自分で手続きをおこなわなければなりません。
それをあの看護師さんが、勘違いをしてただ患者に返すものだと思ってしまったのでしょう。

看護師さんだけが悪いんじゃなく、これは医師との連絡ミスです。
だから、ほうれんそう(報告・連絡・相談?)て大切なんだってばぁ~!!

しかし後になって気づきましたが、病理解剖に出せなかった私の卵巣。
もし悪性だったら、どうなってたんでしょう。
今ピンピンしているということは良性だったのでしょうけど・・・
考えてみると、これも恐ろしい話ですよね。
さすがインドネシアです。

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