怖い話
夫がぴかりんの付き添いをして病院に泊まった時、奇妙な事があったと話してくれました。
日曜日の夜は親戚がたくさんお見舞いに来てくれて、午後8時頃まで病室で話をしていたそうです。
みんなが帰ってから中々寝付けない夫がウツラウツラしていると、
病室のドアをコンコンとノックする音が聞こえたといいます。
「はい」と返事をしましたが、ドアを開けて看護師さんが入ってくる気配もありません。
夜中の回診なんて一回もなかったですし。
それで夫は自分からドアを開けに行ったのですが・・・・・・・。
そこには誰もいませんでした。
それで夫はすっかり怖気ずいてしまい、テレビと電気をつけて寝たそうです。
別にぃ、全然怖くないですよね。そんなの。誰かがふざけてドアをノックして遊んでたんじゃないの!?
私が昔体験した事のほうがもっと壮絶だったわよ!!
あれは今から七年前。子供の病気治療で日本に家族で滞在していた時の話です。
長期で滞在する気はなかったので、最低の最低ラインのボロアパートを借りました。
住人は無職か水商売です。
そのアパートは翌年取り壊しが決まっているので、壁に釘などどんどん打っても構わないよと言われていました。
だから、ドンドンバンバン打ちまくっていたところ、いきなり隣の部屋から、ヤクザ風の薬か何かでヘロヘロの兄ちゃんが出てきました。
「てめぇ!!ドンドンドンうっせーんだよ!!オヤジ出せ、オヤジ!!」
「すみません、すみません・・・」と平謝りに謝ってお引取りいただいたあと、私がとった行動は・・・。
今考えると尋常ではない行為かと思いますが、あの時は怖くて怖くて、一言謝っておけば少しは大丈夫なんじゃないかと思った末の行動です。
しかし見るからにヤクザです。
もぅドキドキドキドキです。
誰か訪問者がいる様子でもなく、きっとあの男性がヤクでヘンになっての行動だと思うと、よりいっそう怖くて眠れませんでした。
そのときハッとして、目が醒めたんですけど・・・・・。
目が醒めたというということは、夢だったのか・・・。
今でもよくわかりませんね。
引越し当日、話したこともない二階に住んでいるおじさんが話しかけてきました。
「あれっ、引っ越しちゃうの?まだ来たばっかりだよね。やっぱり、あれ、隣のヤツ変だった?ヤクザみたいだもんねぇ。実はさ、去年上の階でも殺人があったのよ。頭のいかれた倅がバァサンやっちまったのよ。それ以来ここあんまり人住まないんだよね~」と。
そんな事、住む前に教えてくださいよぉ。
じゃぁ、やっぱり私の手首を掴んだのは、息子に殺られたお婆さんだったのでしょうか・・・。
怖い体験はその一件だけです。
あのお婆さんの怨念が強かったのでしょうね。
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