人形にまつわる怖い話
インドネシアの怖い人形の記事を書いていて、昔体験した人形にまつわる怖い話を思い出しました。
私が二十歳くらいの時でしょうか。
幼い頃親戚の誰かにもらった、身長30センチくらいで西洋風の顔立ちをして白いドレスを着た女の子の人形をピアノの上に飾ってありました。
ある日、私は何を思ったか、そんな古い人形はもういらないわ、とゴミ収集日に黒のビニール袋に入れて捨ててしまいました。
入ってすぐのゲタ箱の上に立っていたのです。
なんで捨てた人形が戻ってきたの!?びっくりして母に聞こうとしたところ、母の方から切り出しました。
「あんた、この人形ゴミとして捨てたの?お母さんね、ゴミ捨てに行ってびっくりしたわよ。黒のビニール袋から、なんか人形の手だけが見えたのよ。袋が破れて手だけ出てたの。それで、なんだろうって袋破ってみたら、あんたの人形じゃないの。あのねぇ、人形とかって、こういうふうに捨てるもんじゃないよ。この人形だって捨てられたくなかったんじゃないの。だから、こうしてお母さんに見つけて欲しくて手だしてたのよ。」
蒼くなりました。捨てられたくなくてゴミ袋自力で破ったのか!?この人形は!?
とにかく、母にそこまで言われては捨てるわけにもいかず、その人形はそのまま又私の部屋のピアノの上に舞い戻ってきました。
それから数日後です。
夜中に目をさまして、ふとピアノの上のあの人形に目がいきました。すると、ふつうは立ち状態の人形が、足を前に投げ出して座っていました。おまけに、首を少し傾け、目を閉じています。その人形は、昔流った、寝た状態では目が閉じて起きた状態では目が開くミルク飲み人形ではありません。なので、私はとてもびっくりしました。
なんで人形が勝手に座って、しかも目が閉じてるの!?遠目だからなにかの錯覚かもと、起きて近くで見ようとした時、その人形の目が パッ と開きました!!
その目は憎しみに満ちた目で私を睨んでいました。捨てられた事を根にもっていたのでしょうか。
ぎゃーーーー!!!
と言う事は、夢だったのでしょうか。恐る恐る人形に目をやると、今度はちゃんと立ち状態で目も最初から開けていました。表情も微笑です。
翌日ただちに、その人形は物置の奥へしまいこみました。
今でも実家の物置で眠っているのでしょうか。私を恨みながら・・・・。