洗濯と読書の日々

インドネシア在住50代主婦 7人家族 猫6匹

こうたの出生記録

9年前の昨日、私は四男こうたを出産した。
こうたは4・2キログラムで生まれたデカイ赤ん坊だった。しかし、初産の双子たちは3・2キログラムと2・5キログラム。合計で5・7キログラムだ。それに比べれば軽い軽い。

男・男・男ときたもんで、次あたりは女だろうと勝手に決めつけ、産婦人科医の「オチンチン見えないんで、女の子じゃないかな~」という言葉に胸躍らせて出産の日を楽しみにしていた。
用意した産着や赤ちゃんグッズは全部ピンクで揃え、部屋の壁には可愛らしい女の子用の洋服をディスプレイして毎日眺めていたりもした。
そして、予定どおり帝王切開手術が始まった。
三回目の手術なので、余裕のよっちゃん。
麻酔科医や看護師さんたちとムダ口をたたきながら、医師の登場を待った。

医師が到着して手術が始まった。始まってしばらく経つと、ボッ!っといきなり手術室が真っ暗になった。停電だ。
自家発電装置など持っていない古い病院だった。
「誰か電気持ってきて~!」医師の声が飛ぶ。
「はぁ~い!」こんなのんびりゆるやかムードでいいのだろうか、これが一刻を争う大変な手術だったらどうするんだろう。そして看護師の一人が持ってきたのは、卓上型電灯。よく、お勉強する時に使う、机の上にあるあの電灯。
それで私のハラを照らしながら、手術は続けられたのだ。
幸い五分ほどで停電は終わり、明るくなったところでこうたは生まれた。よかったなぁ~。そんな薄暗い中で生まれたら、一生薄暗い人生につきまとわれそうじゃん。

こうたを取り上げた医師は「ありゃ~男だったよ、奥さん。」とバツが悪そうに言った。
「えっ・・・オトコ・・・・・」私の待望の女の子の赤ちゃんは・・・・・消えた・・・・。
「ね、ちゃんとオチンチンついてるでしょ」とご丁寧に私に赤ん坊の股間を見せてくれた。
「はぁ、そうですね。男ですね。ま、どっちでもいいですよ。」と半分ヤケクソ。
しかも、オチンチンと一緒に見えたこうたの太ももは、生まれたてだというにムッチリムチムチ。鶏の足を思い出し、無性にケンタッキーが食べたくなった。ふつう、生まれたての赤ん坊の足ってけっこう細っこいんだよ。

無事出産も終わり男四人の母になった私。ここで子供は打ち止めと、卵管切除の手術も一緒にしてもらった。
こうたはとても食欲旺盛な赤ん坊で、パンパン張った私の乳を一度の授乳で二房とも飲み干し、よく寝てくれた。
しかし、この赤ん坊は普通の赤ん坊のように「・・・・ふっ・・・・ふぇっ・・・ふぇぇぇ・・・・おぎゃあ~~」と徐々に泣き声を上げていく泣き方ではなく、いきなり最大ボリュームの大声でおんぎゃゃゃゃ ーーー!!!と泣き出す性格だったので、何度もびっくりさせられた。しかも、大声で泣くと力が入りすぎるのか額にヘンな線が浮き出て、虫の触覚みたいだった。
「見れば見るほどバッタか魚みたい顔だなぁ~」と思った。

今では一番の反抗キングコングですが、一番私とラブラブです。
ケンカもよくするけど、その後はベタベタ・チュッチュッ
末息子は一番可愛いですね。

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