洗濯と読書の日々

インドネシア在住50代主婦 7人家族 猫6匹

行進練習

四月中旬に行われる幼稚園対抗楽器隊の演奏大会で、園児の演奏前にお母さんたちがひとパフォーマンスをおこなう。私にも声がかかり、『Noと言えない日本人』そのままで、つい「いいですよ」と返事をした。

ひそかに、きれいどころのお母さんにお声がかかったのだろうかとニヤけていたら、昨日の初回の練習で集まったメンバーを見て、そうではないことが明らかになりガックシ。ただのヒマなお母さんの集まりだった。

パフォーマンスといっても、軍隊さながらの行進で前に進み出、敬礼をして審査員にアピールするというもの。
8人のお母さんが、2人ずつ並び行進する。
背の順番で私は一番後ろだ。

「足踏み~開始っ!」の号令でいっせいにその場で足踏み。
「進め~!」で、両手を胸の高さまでキリッとのばして、大きく振りながら進む。
「敬礼~!」で幼稚園の名前を叫びながら、いち・に・サンと胸・下・頭の横へ手をもっていく。

みんさん、初回一回目の練習だというのに、なぜこんなに足踏みがそろっているの~!?というぐらい息がピッタリなのでびっくりした。
私は進めの時点から、右手と右足が同時に出てしまい、他のお母さんたちと動きがあわない。
合わないまま進んでいくと、敬礼のところでもっと間があわなくなりメチャクチャ。
ひゃ~、冷や汗ものだ。何度か練習を重ねるうちに、どうにか動きは合ってきたけど、まだまだぎこちない。

一番後ろだから前の人の動きを適当に真似てやればいいや、と投げやりにやっていたら、
いきなり「まわれ~右!」と言われて、一番前になってしまった。

ど・ど・ど・・・・・どうしよう。
とアセるも「進め~!」と号令がかかってしまった。
一番先頭だから、真似するお手本がいないっ!。
横目で隣のお母さんの動きを必死で真似た。
でも、やっぱりみんなと動きがあわなくて、大爆笑されてしまった。

私が思うにきっとみんな、小学生の体育の時間でこういう行進の練習やっているんだ。
日本人がラジオ体操の音楽がかかると、自動的にカラダが動くのと同じで、インドネシア人は行進の号令がかかると自動的に立派な行進ができるんだ。

夜、リーダーのお母さんから電話がかかってきた。
「明日も練習しますから、よろしくお願いしますね~。」
「はい、わかりました。」
「あのぉ・・・・・・・・・むづかしい!?」
「へっ?あ、いや、行進ですか~?ん~~~~。ちょっとぉ・・・・・・・。でも、練習たくさんやれば大丈夫だと思います。」
「そうよねぇ。じゃぁ、練習たくさんしましょうね!」

ただの行進がむづかしいかと問われて、ちょっとむづかしいと答えたけど、もしかしてあれは
「むづかしかったら辞退してくれていいのよぉ。他にもヒマなお母さんたくさんいるから。やっぱり日本人には無理かしらぁ。」
という意味だったのだろうか。

今日も練習行って来たけど、昨日よりはマシになったけど、どうもテンポがわからない。
みんなに迷惑をかけないために辞退したほうがいいのだろうか。
たかが幼稚園のお遊戯会に毛の生えたようなものじゃないか。
みんなと動きが違ったって、堂々とやればいいだけだ。

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