洗濯と読書の日々

インドネシア在住50代主婦 7人家族 猫6匹

ただちに埋葬するイスラムのお葬式

昨日は、義妹のダンナのお母さんが亡くなったと連絡が入りました。
一週間前メッカへ簡易巡礼(オムロといい、40日間の正式な巡礼とは別のもの)へ出かけて、最終日を目前にあちらで具合が悪くなり、一日繰り上げて帰国したのです。
空港からそのまま入院しました。
入院中も意識はしっかりしていて、熱もなく、ただ呼吸が苦しくダルさがひどいと訴えていたそうです。

その時、義妹が付き添いをしていたのですが、普通に会話をし、お母さんはちょっと疲れたから寝るわね、と言って目を閉じたのだそうです。
10分後くらい経って、医師が診察にきて、寝ているお母さんを起こしてくださいと義妹に指示しました。
義妹は
「先生、お母さん今寝入ったばかりなので、起こしたら可哀想ですよ。診察はもう少しあとにお願いできませんか?」
とお願いしました。
医師は「じゃぁ、寝たままでいいから、ちょっと診てみますね。」と言い、診察を始めて唖然・・・。
「お母さん、もぅ亡くなってます・・・・・・」と。

義妹もすごくショックだったそうですが、こういう亡くなり方は、ある意味とても理想の亡くなり方なのではないでしょうか。病気で長患いしたわけでもなく、事故というわけでもなない。
イスラム教では一生のうちに、金銭的に余裕がある場合、メッカへの巡礼が義務付けられています。その巡礼を終えた直後、アッラーのお側に導かれた。死に顔もとても穏やかで美しかったそうです。

午後一時半にお亡くなりになって、私たちが夕方駆けつけた時は、もう埋葬されていました。
早くない?もう少し、おうちに置いてあげて、親しかった人たちとお別れを惜しむとか・・・・・・ないんですね。
まぁ、正直ご遺体があったら、怖いな・・・私が死んだ人を見たのは、15年前のお爺ちゃんの時だけだしな、と思っていたので、少しホッとしましたけど。

ただ、お母さんの年をきいて、びっくりしました。
まだ59歳だったというのです。若いときにご主人を事故で亡くして、女手ひとつで四人の子供を育て上げました。
苦労の連続だったのでしょうか、見た目は70歳過ぎといってもいいくらいです。
去年障害のある長男を看取ったばかりで、やっと落ち着いた生活を送っていた矢先だったんですけどね。

人生はわかりません。
すべて決められているともいいますが、努力無しに良い人生なんて送られません。

私も今ただなんとなく、ぽよよんと生きていますが、明日死ぬかもしれない。
何か目標を持って、生きられたら幸せですね。

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