洗濯と読書の日々

インドネシア在住50代主婦 7人家族 猫6匹

インドネシアのマジック(呪い)

「家の上の方で、突然 ボンッ というすごい音がするんだ」


マジックをかけられた人たちはみんなこう言います。


マジックとは、インドネシアではまだまだ日常茶飯の呪いの儀式。

他人の人生をマジックでコントロールしようとする、ちょっといただけない習慣です。


マジックの専門の先生がいて、普通のおばさんだったりお爺さんだったりしますが、たいていおうちでご商売なさってます。

 

夫婦のどちらかがとても容姿端麗で、お相手がふつう以下の容姿の場合

「あー、あいつマジックにやられたな」

などと陰口を言われます。

失礼ですよね。容姿じゃなく、心とか他のいいところに惚れただけじゃないですか。

 

新規に商売を始める場合も、必ずマジックの先生の所へいってお伺いをたてます。

商売敵がいる場合は、適に 邪悪なもの を送りつけ 商売がうまくいかないように仕向けます。

 

気にくわない人間がいると、その人が 病気になるように これもまた邪悪なものを送りつけます。

呪いのわら人形みたいですね。

 

インドネシア人はほとんどの人がこのマジックを信じています。

私は全く信じていません。そんな非科学的な事、信じられるわけありません。

 

マジックとは別なのかもしれませんが、薬や手術なしで病気を治してくれる 先生もいます。


こういう人たちは、お祈りを唱えたただの水とか、患部をマッサージするだけで病気を治してしまいます。・・・・・という話です。私は信じていないので。


ただ過去に一度だけ、マジックの先生の所へ行ったことがあります。

私は一緒にいきませんでしたが、子供が医師にも見放される病気に陥った時です。


途方に暮れる私たち家族に、親戚の誰かが勧めてくれたのです。


その先生は病気の症状をみて

「これは、治ります。ただし、ご両親二人が100%完全に治ると信じていただけなければなりません。」とおっしゃいました。


無理です!宗教心が強い夫ならなんとかできるかもしれませんが、日本人の私にはとても無理です。

その言葉も考えかたによっては治らなかった時の、保険のようなセリフですよね。

「あなたたちが100%信じなかったから、治らなかったのですよ。」という。

 

結局日本で治療することになりましたが、その話はまたこんど。